これからの整備士に求められるものとは?
整備技術や電動化への対応だけじゃありません。
接客術です。
なぜ接客術が必要なのか
整備士がお客様に説明をした方が理解されやすい。
ここで伝えたいのが
世の中の多くの整備士が接客に慣れていないことです。

私は口下手で少し人見知りもあって、接客が苦手でした。
ここでキャリア論になるのですが
「接客が得意な整備士」が少なければ希少性が高いので、あなたの価値はワンランク以上アップします。
必要というのは業務だけではなく、市場価値として上がる意味もあるからです。
「口で直す」は手抜きじゃない
理由はお医者さんをイメージするとわかりやすいです。
「安心してください。良くなりますよ」
の一言で病気がよくなったり、安心することで治りがはやく感じることがあると思います。
「口で直す」には少し語弊がありますが、車のことがわからないお客様にとって整備士に安心だと言ってもらうことは見た目以上の効果があります。
具体的な接客術
背筋を伸ばす
明日から使えるテクニックで一番効果があるのが背筋です。
猫背でうつむき加減。
頼りない雰囲気が相手に伝わってしまいます。



自信がなくても、見た目だけはプロでいましょう!
上位5つの拡販話法をマスターする
一例ですが
「バッテリー」「タイヤ」「ブレーキパッド」「ワイパー」「オイルフィルター」
これらをなるべく一言で説明できる準備しておきます。
答えはひとつだけ・・・というワケではないです。
老若男女、既婚、独身、などなど。
会話の中で趣味や興味があることを探り、それに合わせて表現を変えるように努めています。
身近な機械に例えることも理解されやすいと思います。
家電、スマホ、健康器具など。
日常で使うものは経験で理解されやすいので、整備説明がスムーズにすむことがあります。
他には人体で説明することがあります。
病気、痛み、靴やメガネなど。
タイヤやセンサーの説明に使えます。
お客様に合った説明がうまくいくかどうかは経験を詰むしかありません。
「こんな表現はどうだろうか?」とチャレンジすることが楽しみになると、接客が楽しくなります。
異音はむやみに乗らない
「異音がするんだけど・・・」と説明されると同乗確認をしたくなりますが、事前に問診をすることが大切です。
まずは再現性と状況を細かく把握します。
運転者と同じ操作はできない為、預かった後に再現ができないと時間を無駄にしてしまいかねません。
こちらについては受付から見積もり完了までのロードマップに詳しく記載しています。
整備歴を素早く確認しておく。
事前に確認することは接客時に優位に働くことがあります。
慌ただしい時ほど事前に確認できれば、時間を作ることができるかもしれません。
すべての整備歴を把握するのは難しい為、要点だけを絞ることをオススメします。
お客様に聞かれる上位の困りごとだけでも返答できるようにしておくと楽です。
一例として「ワイパーの拭き取り」「ブレーキの異音」「キーの反応が悪い」です。
この3点の整備歴だけでもチェックしておくと、初期対応のスピードが変わってきます。
これで現車を確認せずに診断が終わります。
接客に対する目標の決め方
ここまでいろいろと説明してきましたが、そもそも接客がイヤだったり整備がしたいという方には苦痛かもしれません。
接客に対する目標の決め方として「楽しむ」が一番の原動力だと思っています。
「次はなんて言って理解してもらおうか」「こう言ったら伝わるだろうか?」「もっとはやく説明できないだろうか?」
いろんな疑問や課題を見つけては接客に活かしてみたり、そこから整備へスムーズに進む流れまで考えてみたりするのが楽しいのです。



これは性分でしょうか?
あなたの接客の楽しみ方や目標を見つけてみてください。
1日で10万円分を接客だけで売り上げる
点検1台で工賃が1万円だとすると・・・1日の労働時間8時間だと少し足りない。
なにかを提案したり獲得することで1日で10万という目標に近づけると思っています。
この目標はあくまで目安なので、点検作業だけじゃなく、接客だけで10万を稼ぐことも可能です。
1日の頑張りを具体的な数字目標にすることで、生産性を強く意識することができます。
あなたの1日の仕事は会社にどれだけ貢献できたのか。
一度上司などに聞いてみてください。
その数字がダイレクトに会社への貢献度になるかと思います。
さいごに
接客術をご紹介した背景には
自動車整備士の待遇問題、給与問題
そのひとつの答えになるんじゃないかと思ったからです。
整備士だから修理や点検だけというキャリアはもったいないです。
いろんな選択技があれば、それぞれの持ち味を活かせると思います。
そのひとつの選択技になれれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。
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