どんなベテラン整備士でも、整備ミスは発生します。
壊してしまった部品の在庫がないと、冷や汗をかくことも・・・
お客様にも迷惑がかかる為、整備ミスは極力避けたいところです。
特に未経験の整備にチャレンジすると、整備ミスが起こる可能性が上がります。
もちろん、慣れた作業でも整備ミスは発生します。
整備ミスの防ぎ方を学ぶことは、メカニックキャリアアップに重要なことだと考えます。
それでは「今日から防ぐ整備ミス」を一挙ご紹介いたします。
整備ミスが減ると正確さとスピードが爆上がりします!

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まずは探していた時間を把握する
整備ミス≒時間の損失です。
壊してしまった部品などのお金も大事ですが、時間だけは取り戻せません。
「時間(工賃)の損失は売上にも影響する」のです。
ここでは時間の取り戻し方から整備ミスの防止を考えてみたいと思います。
例えば・・・
「ボルト、ナットを床に落とした」
などの小さな時間であっても、年間を通すと1時間以上になるかと思います。
これも立派なミスになります。
キャビネットの中の工具がなかなか見つからず探したり、車内への置き忘れなど・・・
紛失ひとつで、如何に時間を費やしているかを知ることからスタートです。
まずは浪費した時間を知ること
紛失について

共用工具の紛失はほんとツライ
共用工具は使用頻度が少なく、紛失に気づくのが遅れてしまい、見つけるのが困難になってしまいます。
共用工具によっては小さいものも多く、管理が非常に大変です。
間違って自分のキャビネットに保管していないか、メカニック総出で探す羽目になってしまい、全員の時間を大幅にロスしてしまいます。
共用工具は自分の工具以上に扱いに注意しましょう!!!
(先輩に超怒られちゃいますよ)
整備ミスは過信や慢心から生まれる
「ボルト、ナットがなめた、折れた」はサビや不可抗力が原因のケースもありますが、
多くは過信と満身だと思います。
「めんどくさくて・・・」
「焦っていてつい・・・」
「工具を持ってくるのがめんどくさく、代用で・・・」
ミスの後で落ちついて考えると
「あそこで○○していれば防げていたかも」
が具現化したものが整備ミスです。
その時の対策を忘れず、研鑽していくことが日々の積み重ねになります。
取り付け手順を間違える
「このステーは先につけなきゃいけなかった・・・」
苦労して取り付けた後に気づく部品は最悪です・・・
私の対策は「写真を撮る」「絵を描く」「大小様々なトレイを活用する」になります。
特にトレイの活用は有効です。
「間違えやすい部品をセットで保管する」
そうすることで部品の取り付けをセットごとに把握することができるので、付け忘れが軽減されます。
できる限り、かたまり(Assy)で把握する

キャビネットの整理で整備ミスを防ぐ

工具がキレイに整理されていると紛失にすぐに気づくことができます。
「最後に使ったのが思い出せない」
こうなってしまっては探すというより「諦める」ことになってしまいます。
キレイに整理された工具は眺めるだけで「なにが紛失しているのか」がすぐにわかります。
次に必要なことは作業の節目ごとに一度片付けるです。
焦って作業をすると、キャビネットの上は工具の山になってしまいます。
すべての作業を終わらせてから片付けると・・・なんだこのボルトは!!!
・・・なんてことにならないように、節目ごとに一度片付けることをオススメします。
自分に合った工具収納を日々考える

ナビ裏の悲劇対策で泣くのをやめる!
「ネジを落とすと面倒なことになる箇所」ナンバーワンはナビ裏です!
落としてしまうと、フロア下の迷宮に送り込まれて救出不可能になる可能性大です。
簡単な対策として
落ちてしまいそうな隙間にウエス(タオルや布切れ)を敷き詰めておく。
これだけでも整備ミスは激減します。
その他の対策として、ソケットの奥にマグネットホールド付きのソケットなどがあれば良きです。
ホールド付きのソケットはインマニ脱着時など、指が届かない箇所や磁石が使えないボルトなどにも使えて便利です!
私はkokenのナットグリップソケットを持っています。
マグネットが使えないボルト、ナットも固定できるので活躍の場が多いです。
整備ミスをしてしまったら
車をぶつけてしまった
このケースは即上司に報告し、お客様への対応などを迅速に行う必要があります。
私も経験がありますが、とてもツライことです。
初期対応が遅れれば状況はどんどん悪化してしまうものです。
心を強く持って真摯に対応しましょう。
ミスをしてしまった瞬間でストップ!キズ口は浅い内に対処する!
「ネジ山をキズつけてしまった」
この瞬間に先輩に報告をしてくれていたら修正可能だったものが、どうにかしようとした結果、修正不可能に・・・
直したい気持ちはわかりますが、時間を大幅にロスする原因になりかねません。
タップダイスや狭い場所は経験や技術が相応に必要です。
自信がなければ先輩に相談しましょう。
この判断は永遠のテーマです。
リカバリーできるかどうかは経験がすべてです。
ネジ山をキズつけてしまった際に「なにが悪かったのか」はなんとなくわかるはずです。
「これはダメかもしれない」の精度を上げていきましょう!
不安な原因は先輩に質問しておきましょう。

まとめ
整備ミスの防止策は実際にしたミスの経験や先輩から聞いた予防対策です。
「こんな防止策もあるよ!」という方は引用リツイートでご紹介お待ちしています!
それではまた。

コメント
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[…] その時の心境をこちらの記事にまとめています。 […]