作業スピードが上がらないと悩む整備士に役立つ基本的なノウハウをご紹介します!
このような経験の方に向けた記事となっています。
- 予定時間までに終わらない
- なにからやればいいのか悩んでしまう
- 人によってやり方が違うから正解がわからない
仕事に悩みを感じた時にワンアップできるノウハウをいくつかご紹介します。
まずNGな事例を上げますと
- 質を落とす(手を抜く)
- 手順を省く
- 一人で悩む(3分以上)
整備は安心安全をお届けするのがモットーです。
忙しかったり、時間に追われることもありますが、踏み外してはならないラインがあります。
整備士に必要な効果的にミスなく素早く作業を行うためのテクニックを紹介
整備士として価値を高めたい方へ役立つ情報になればと思います。

それではいってみましょう!!
1日のリフトの稼働時間を考えてみる。


1日に何度も上下させるリフト。
ボタンを押している時間を休憩にしていませんか?
作業工程を減らすワケではないので、ボタンを押す回数を減ると時短効果バツグンです。
リフトの高さごとに決まった作業をすることで、作業もれがなくなってミスの防止に繋がります。
具体例を上げると・・・
- リフト高位置→オイル交換、下回り点検
- リフト中位置→ブレーキ、足回り点検、ボディのキズ確認(中位置で目視するとドア下が見やすいです)
- リフト低位置→室内点検、エンジンルーム点検(作業の前半、後半で分けて考えることもできます)



これで点検のスピードが劇的に向上します
リフトの位置は作業進捗の把握にも役立ちます。
- オイル交換後、ドレンボルトの締め付け確認をしたらリフトを下げる(またはアンダーカバーをつける)
- タイヤが接地した位置で止めてホイールの締め付け確認をする
- リフトを下げきる
リフトの位置を作業進捗や昇降作業を確認作業の一部にすることで、ミスの撲滅にも役立てることができます。
工具の並べ方を考えてみる


人によっては乱雑に置いた方が使いやすい人もいるので「キレイに整理整頓する」は強要しません。
例えば私は左利きなので、右利きの方と比べると配置が左右逆になっています。
(よく使いにくいキャビネットだと言われます・・・)
ご興味があれば「左利き整備士を知ってほしい」をご覧ください。
普段の作業から、取り出しやすい配置を考えてみてください。
参考記事はこちら「キャビネットの配置について」
- 引き出しの開閉回数
- 引き出し量の少なさ(よく使うものは手前に置くetc)
- 電装系は下段(かがむことが多い為)



私は配属先の仕事内容に合わせて、工具の配置を細かく変えています!
点検手順のルーティンをつくる。
車検見積もりを数多くこなすと、的確に点検ができて正確性も上がります。
ですが、いきなり車検見積もりをするのは難しいことです。
新人の頃から点検手順を意識して、抜け漏れがないように試行錯誤を繰り返しておく必要があります。
いざ車検見積もりを任された時に点検の精度が全然変わってきます。



私も先輩たちのルーティンをパクってパクって自分のものにしました!
そして車種ごとの壊れやすい箇所は、実際の作業で覚えていきます。
点検効率が上がる点検口(鏡等で確認しやすいポイント)が作業途中に見つかることがあります。
先輩に聞いてみると裏ワザの点検方法を教えてくれることも多いのもポイント!
日頃からの積み重ねがもっとも必要な技術だと思います。


作業前に作業手順をイメージする
わからない作業でも、1分ほど考えてみてほしいです。
ですが長くても5分までにしてください。
それ以上悩む場合は、先輩に聞いた方が無難です。
その際に考えた手順を伝えると、やりたいことが伝わるので的確な指示が頂けると思います。
下記に詳細を書いてみようと思います。


外したネジを記憶に任せずに保管する。


「タイミングベルト交換」「バルブカバーガスケット交換」など
時には部品をたくさん分解することがあります。
初めての作業だと部品点数が多いことに脳内はパンク寸前になります。
経験を積んで慣れてくると、ボルトを見ただけでどこについていたのかわかるようになります。
初めて作業をする時は「ボルトの長さ」「配置」「取り外す順番」に気をつけて、トレイなどに並べます。
うまく活用すると取付時に迷いがなくなってつけ忘れ防止になります。



自分が忘れない方法を見つけてください!
個人的にマグネットトレイは好きじゃないので、100円ショップで売っている整理トレイを用意して作業箇所ごとに分けています。
知らない間に裏のマグネットにボルトがくっついて、気づかないまま探す羽目になることがあります・・・
100均の整理トレイは耐久性があって重宝します。
大きいサイズにはハンドツールなども入れて、そのまま車内で作業する時に使っています。
工具を戻す定位置を作ることで、車内に工具を忘れることがなくなります。
ラチェットひとつくらいなら問題ないですが、工具をたくさん持ち込むと紛失するリスクが上がります。
自分の苦手なポイント、ミスが多い工程を見直す。
私は集中力が徐々に上がるタイプなので、最初は作業工程のイメージ、当たり障りのない部分から取り外していきます。
作業工程は人によって違いがあります。
その違いから気づく発見も多いので、人の作業を見学するのはとても大事です。
仕事が早い人はいつの間にか終わってしまうので見学は至難の業です!


整備士の仕事は預かり車両がなくなればなくなるほど効率が上がる
日々の業務には「一般整備」「重整備」「車検」など、いろんな整備があります。
時間を要する作業は往々にしてよくあります。
そういった預かり車両を作業しつつ、日中は予約の整備をして、飛び込み来店への対応を日常としています。
忙しくなると預かり車両が多くなり、作業が重なって日々の効率が悪くなっていきます。
例えると食べ放題で皿に盛りすぎて、見ただけでお腹が苦しくなる感じです。
中古車販売店で働いていていた時は、預かり車両の量を意識して仕事量を調整していました。
預かり車両が多いとドラレコの取り付け提案などをする気持ちが持てなくなります。
「仕事が足りない」という状況をいかに作るかが、結果的に利益に繋がる働き方になります。
仕事を獲得していくという意味では「営業力」もあり、整備作業の上流から下流まで関わることができるイメージがあって達成感もありました。
お客様がなにを望んでいるかを知ると、お互いに満足度が高いです。




国産、輸入車ディーラーと中古車販売店の転職から学んだことを発信中。
個人事業主として起業経験と、コンビニの社員として営業、店舗運営ノウハウから学んだ独自目線を持つ。
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